たんばらラベンダーパーク（群馬県）

　群馬県沼田市にあるたんばらラベンダーパークは、標高1,300メートルの高原に広がる花の楽園として、多くの観光客を魅了しています。この場所はもともと冬季には「たんばらスキーパーク」として知られており、雪に覆われた美しいゲレンデが広がっていますが、夏の間はその姿を一変させ、約5万株以上のラベンダーが咲き誇る色鮮やかな丘へと姿を変えます。高原特有の冷涼な気候がラベンダーの育成に適しており、開花時期には一面に淡い紫色のじゅうたんが敷き詰められたような景色が広がり、訪れる人々を幻想的な世界へと誘います。
　この場所が現在のような花の名所として親しまれるようになった背景には、地域振興の一環として四季を通じた観光資源の活用を目指す取り組みがありました。特に、冬だけでなくグリーンシーズンにも多くの人々に足を運んでもらうために、ラベンダーの栽培が始まったのです。その結果、沼田市の新たな夏の風物詩として多くの人々の記憶に残る存在となりました。
　7月中旬から8月中旬にかけてが最も見頃で、香り高いラベンダーの中をゆったりと歩くことができる遊歩道や、花畑を一望できる展望台が整備されています。また、ラベンダーの香りに包まれながら楽しめるソフトクリームやアロマグッズなども人気を集めており、五感すべてで楽しめるスポットとなっています。園内には写真撮影にぴったりなフォトスポットも点在しており、訪れる人々が思い出を形に残せる工夫も随所に施されています。
　アクセスも良好で、関越自動車道の沼田インターチェンジから車で約30分と、都心から日帰りでも訪れやすい距離にあります。自然の中でのんびりと過ごしたい方や、小さなお子様連れの家族にもぴったりの場所であり、季節の変化を肌で感じながら心安らぐ時間を過ごすことができます。ラベンダーの香りと高原の爽やかな風に包まれて、日常を忘れるひとときを楽しむには最適の場所です。