瀬戸内海に浮かぶ周防大島町は、穏やかな海と緑豊かな自然が織りなす風景が訪れる人を魅了する場所です。山口県東南部に位置し、本州からは大島大橋を渡ってアクセスすることができます。橋を渡った瞬間から、のどかな島の雰囲気に包まれ、心がほどけていくのを感じられるでしょう。
周防大島町は「瀬戸内のハワイ」とも呼ばれており、明るい陽射しと温暖な気候、そしてハワイとの深いつながりがその名の由来です。19世紀後半、多くの島民がハワイへと移住し、今でもその縁は大切にされ続けています。町内には「日本ハワイ移民資料館」があり、当時の暮らしや交流の記録が残されています。また、毎年夏に開催される「サタフラ」では、フラダンスのステージや地元の特産品が並び、訪れた人々に南国のような開放感を届けています。
海岸線沿いをドライブすると、白い砂浜と透き通った海が連なり、思わず車を止めたくなるような景色が続きます。特に片添ヶ浜は、海水浴やキャンプが楽しめる人気のスポットで、夏場には多くの家族連れや若者たちで賑わいます。夕方になると、水平線に沈む夕陽が水面を朱色に染め、静かで贅沢なひとときを過ごすことができます。
また、島内には歴史を感じさせる神社や古民家も点在し、散策していると昔ながらの暮らしに触れることができます。山の方へ足を延ばせば、四季折々の草花が楽しめる自然歩道も整備されており、春には桜、秋には紅葉が訪れる人々の目を楽しませてくれます。
特産品としては、みかんをはじめとした柑橘類が有名で、島の斜面一面に広がるみかん畑は、秋になると橙色に染まり、美しい風景が広がります。果実の甘みは瀬戸内の太陽と潮風に育まれたもので、一口食べればその豊かな味わいに驚かれることでしょう。周防大島町を訪れれば、自然、文化、人の温かさが織りなす、心安らぐ旅を味わうことができます。
周防大島町(山口県)

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