みやじマリン 宮島水族館(広島県)

 広島県廿日市市に位置する「みやじマリン 宮島水族館」は、世界遺産・厳島神社のある宮島にあり、自然と文化が融合するこの地ならではの魅力をたっぷりと味わえる施設です。瀬戸内海のすぐそばに建つ水族館は、周囲の豊かな海をそのまま館内に持ち込んだかのような展示が特徴で、館内に一歩足を踏み入れると、潮の香りとともに多様な海の生き物たちが迎えてくれます。
 館内では、瀬戸内海を中心に約350種もの生き物が展示されており、小さな魚から大きなエイ、そしてユーモラスな動きを見せるトドやアシカまで、多彩な姿を見ることができます。特に瀬戸内海の干潟や岩礁を模したエリアでは、波打ち際のような臨場感があり、地元の海の環境がどのようなものであるかを肌で感じながら観察することができます。アシカやトドのパフォーマンスは日々行われており、軽快な動きと飼育員との息の合ったやり取りに、子どもから大人まで思わず笑顔になります。
 また、カキいかだを再現した水槽には、飼育している魚と一緒に約2500個もの生きたカキを展示しています。宮島周辺は古くからカキの養殖が盛んであり、実物のカキを観察してもらおうことで、その文化や仕組み、地域とのつながりをより深く感じることができるのも、この施設ならではの体験です。
 水族館のすぐ外には美しい海が広がっており、天気の良い日には厳島神社の大鳥居や弥山の緑も見渡せます。観覧後に海辺を散歩すれば、水族館で見た生き物たちが暮らす本物の海を間近に感じられ、心地よい余韻が残ります。島の観光とあわせて訪れることで、宮島の新たな一面に出会えるでしょう。
 自然と共生する視点を大切にした展示と、瀬戸内の豊かな海に根差した構成が特徴の「みやじマリン 宮島水族館」は、観光の合間に心癒されるひとときを提供してくれる場所です。家族連れはもちろん、カップルや一人旅の方にもおすすめの、宮島の新たな魅力が詰まった空間となっています。

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