三島スカイウォーク（静岡県）

　静岡県三島市にある三島スカイウォークは、富士山を望む絶景の地として多くの観光客に親しまれているスポットです。正式名称を「箱根西麓・三島大吊橋」といい、2015年に開業しました。この吊り橋は全長400メートルにおよび、日本一長い歩行者専用吊り橋として知られています。三島市がこの施設を整備した背景には、地域の活性化や観光の促進という目的がありました。かつては箱根連山の西側に位置するこの地域も、箱根や伊豆と比べると観光客の足が遠のきがちでしたが、この橋の完成により、多くの人々が訪れるようになり、地域経済にも大きな影響を与えています。
　この吊り橋を渡ると、眼下に広がるのは緑豊かな森と、伊豆の山並みです。そして、晴れた日には正面に雄大な富士山の姿がはっきりと見え、その風景はまさに圧巻です。橋の構造も非常に頑丈で、安全性にも配慮されており、誰でも安心して空中散歩のような体験ができます。橋を渡った先には、「フォレストアドベンチャー」やロングジップラインなどのアクティビティが用意されており、家族連れや友人同士でも楽しむことができます。また、施設内には地元の食材を使用したレストランやお土産店もあり、三島市ならではの味や工芸品に触れることができるのも魅力の一つです。
　さらに、橋の周囲には四季折々の自然が広がっており、春には桜、夏は新緑、秋は紅葉、冬には澄んだ空気の中での富士山鑑賞と、訪れる時期によってまったく異なる表情を見せてくれます。三島市はもともと水の町としても知られていますが、この吊り橋を中心とした観光地が整備されたことで、自然と人とがふれあう新たな場としての魅力が加わりました。交通の便もよく、東海道新幹線の三島駅からバスや車でアクセスできるため、首都圏からの日帰り旅行にも最適です。空に浮かぶような開放感と、富士山や周囲の自然が織りなす美しさを求めて、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。