香川県高松市にある北浜アリーは、瀬戸内海に面した港町ならではの雰囲気を色濃く残すエリアで、訪れる人々に懐かしさと新しさが同時に感じられる空間として親しまれています。かつては倉庫や工場が並んでいたこの一帯ですが、今ではその無骨な建物が個性的なショップやカフェ、ギャラリーとして生まれ変わり、街歩きの楽しさを味わえる場所へと変貌を遂げました。高松市中心部から徒歩圏内というアクセスの良さも相まって、週末には多くの観光客や地元の方々でにぎわいます。
海に面した倉庫の並びに足を踏み入れると、まず目に入るのは赤レンガや鉄骨造りの建物たちです。その外観からは産業の記憶が感じられますが、一歩中に入れば、木のぬくもりを活かしたインテリアやアート作品に囲まれ、落ち着いた時間が流れています。海を臨むテラス席では、ゆっくりとコーヒーを味わいながら潮風を感じることができ、都会の喧騒を忘れてしまうほどの開放感があります。瀬戸内の穏やかな波音がBGMとなり、時間の流れまで穏やかに感じられます。
このエリアには、ハンドメイドのアクセサリーや地元の素材を生かした雑貨などを扱う個性豊かな店が点在しており、歩くたびに新たな発見があります。四国や瀬戸内の魅力を詰め込んだ品々は、お土産にもぴったりです。また、時折開かれるアートイベントやマルシェでは、クリエイターたちとの触れ合いを通じて、この土地の文化や感性に触れることができます。港町ならではの開かれた空気が、人と人とを自然につなげてくれるような感覚もあります。
夕暮れ時には、海の向こうに沈む夕日が建物や水面をやさしく染め上げ、その光景は一枚の絵画のようです。高松市の中心にありながら、北浜アリーは訪れるたびに違った表情を見せ、旅の記憶に深く残る場所となってくれることでしょう。近代的な都市の顔と、古き良き時代の風情が心地よく調和するこのエリアは、香川を訪れた際にはぜひ立ち寄っていただきたい場所の一つです。
北浜アリー(香川県)

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