ぎふワールド・ローズガーデン（岐阜県）

　岐阜県可児市に位置するぎふワールド・ローズガーデンは、四季折々の花々が咲き誇る、美しさと癒やしの空間として多くの来園者を魅了しています。かつては「花フェスタ記念公園」として親しまれていましたが、2021年に名称を改め、新たな魅力を加えて再出発しました。この場所は、1995年に開催された「花の万博」こと「花フェスタ’95ぎふ」の会場として整備された経緯があり、それ以降、国内外のバラを中心に多彩な植物が植栽される大規模なフラワーパークとして発展してきました。
　敷地面積約80ヘクタールにもおよぶ広大な園内には、7000品種以上、約3万株のバラが植えられており、その規模は日本有数です。春と秋のバラのシーズンには、色とりどりのバラが咲き誇り、訪れる人々を鮮やかな香りと色彩で包み込みます。特に春の見ごろには、世界中の品種が一斉に咲き揃い、まるで絵画の中に迷い込んだかのような幻想的な光景が広がります。園内には「ウェルカムガーデン」や「ローズテラスとバラ回廊」など、バラの魅力を多角的に楽しめるエリアが点在しており、散策するだけで世界の園芸文化に触れることができます。
　また、ガーデン内にはバラ以外にも様々な草花や木々が植えられており、季節ごとに違った表情を見せてくれます。初夏にはアジサイ、秋には紅葉も美しく彩られ、訪れるたびに新たな発見があります。家族連れには子どもが楽しめる遊具広場や広い芝生スペースも人気で、ピクニックを楽しむ姿も多く見られます。さらに、レストランやカフェでは地元岐阜県産の食材を活かした料理が味わえ、バラを使ったスイーツや紅茶なども楽しめます。
　この場所は、単なる観光施設というだけでなく、自然とのふれあいを通じて心を癒す特別な空間です。可児市という自然豊かな地域の中で、植物と人とのつながりを大切にしながら、今もなおその魅力を広げ続けています。訪れる人々が日常を忘れ、花と共にゆったりとした時間を過ごせる場所として、多くの人に愛されているのです。