鹿児島県指宿市の知林ヶ島は、美しい砂州が特徴的な観光地です。この砂州は、鹿児島湾の入口に位置し、黒潮と鹿児島湾内の流れがぶつかりあい、海流の境目に砂れきが堆積することで形成されます。砂州は非常にデリケートで、台風などの荒天に遭遇すると洗い流され、一時的に姿を消すこともありますが、時間が経つと砂が戻ってきて再び砂州が現れます。
知林ヶ島では、3月から10月にかけての大潮から中潮の干潮時を利用して、長さ約800mの砂州が出現し、島に歩いて渡ることができるようになります。ただし、3月は波が荒く、6月は梅雨の時期であり、7月以降は台風シーズンとなるため、最適な訪問時期は気候が穏やかな4月から5月が推奨されています。
陸と繋がる島であることから、縁結びの島とも言われ、島には周遊道路や展望台、「チリンズベル」と名づけられた鐘などが整備されています。
知林ヶ島では、砂州がつながっているときにはさまざまなアクティビティを楽しむことができます。例えば、磯遊びや自然観察、貝掘り、魚釣りなどが人気です。また、カヌーやシーカヤック、スキューバダイビングなどのマリンスポーツも楽しむことができます。ただし、砂州がつながっていないときは海流が早く、砂州の両側も深いため、渡ることや泳ぐことは避けるべきです。
知林ヶ島の周辺には美しい自然が広がっており、自然のままの海岸や珊瑚礁が点在しています。多様な海洋生物が生息しており、貝類やウニ、海藻などが豊富に見られます。また、シロギスやアラカブなどの魚が釣れることもあります。
知林ヶ島(鹿児島県)

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