栃木県足利市にあるあしかがフラワーパークは、四季折々の花々が織りなす彩り豊かな景観で知られ、多くの来園者を魅了しています。この施設の始まりは1968年、現在地とは異なる場所で「早川農園」としてスタートしました。そこでは藤の花を中心に育てられ、やがてその美しさが評判となり、1997年に現在の足利市迫間町へと移転し、現在の「あしかがフラワーパーク」として再出発しました。移転に際しては、大藤を傷つけることなく新しい地へ移植するという難しい作業が行われ、それを成功させたことは園の象徴的な出来事として語り継がれています。
園内では、特に春に見ごろを迎える藤のトンネルが有名で、まるで紫色や白、黄色の花々が空から降り注いでくるかのような幻想的な雰囲気が広がります。中でも推定樹齢160年を超える大藤は、広さ1000平方メートルもの藤棚を覆い尽くす圧巻の姿を見せ、国内外から訪れる人々を魅了しています。その美しさは世界的にも評価され、アメリカのテレビ局CNNが「世界の夢の旅行先10か所」に選んだこともあります。
春の藤だけでなく、一年を通じて様々な花のイベントが楽しめるのも魅力のひとつです。初夏にはシャクナゲやバラ、秋にはコスモスやアメジストセージが咲き誇り、冬には園全体がイルミネーションで彩られ、まるで光の花が咲いたかのような光景が広がります。特に冬季の「光の花の庭」は関東三大イルミネーションのひとつとして知られ、多くのカップルや家族連れで賑わいます。
アクセスも良好で、JR両毛線の「あしかがフラワーパーク駅」から徒歩数分と、電車での来園も便利です。また、足利市自体も足利学校や鑁阿寺など、歴史と文化の香る町として知られていますので、周辺の観光とあわせて訪れるのもおすすめです。自然の美と人の技が融合した空間で、季節の移ろいを全身で感じながら心癒されるひとときを過ごせる場所です。
あしかがフラワーパーク(栃木県)

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