高知県安芸郡北川村にある「モネの庭」マルモッタンは、フランス印象派の巨匠クロード・モネが愛した庭を、日本の自然の中で再現した場所です。フランス・ジヴェルニーのモネの自宅庭園に深い感銘を受けたこの北川村では、彼の絵画に登場する風景をそのまま立体化したような空間が広がっています。自然の息吹と芸術の感性が織りなすこの庭は、多くの来園者に特別な時間を提供しています。
園内は「水の庭」「花の庭」「ボルディゲラの庭」の三つのエリアで構成され、それぞれが異なる世界観を演出しています。中でも「水の庭」は、モネの代表作「睡蓮」の風景を彷彿とさせる、静謐で幻想的な空間です。青や白、ピンクのスイレンが水面に浮かび、風が水を揺らすたびに光が反射して絵画のような光景が広がります。池に架かるアーチ状の橋はモネの作品を思わせる象徴的な場所となっており、多くの人が足を止めて写真を撮る人気のスポットです。
「花の庭」では、季節に応じてさまざまな草花が咲き乱れ、訪れるたびに異なる色彩の調和を楽しめます。バラやポピー、アヤメなど、モネのキャンバスを飾った植物たちがここでも再現され、目の前に広がる風景がそのまま絵画のように感じられます。
そして「ボルディゲラの庭」は、モネがイタリアの地中海沿岸を旅した際に描いた風景をイメージしてつくられたエリアです。オリーブやユッカ、ブーゲンビリアなど、南仏や地中海地方に生育する植物が植えられており、北川村の中にいながら異国情緒を感じさせてくれる空間となっています。
庭の一角には、地元産の素材を使ったパンが並ぶ手づくりパン工房や、ゆったりと過ごせるカフェもあり、散策の合間にほっとひと息つくことができます。また、館内のショップにはモネの作品をモチーフにしたグッズや書籍がそろい、美術や自然が好きな方への贈り物にもぴったりです。
このように、北川村「モネの庭」マルモッタンでは、モネの芸術と日本の風土が融合した唯一無二の体験ができ、訪れるたびに新たな感動を味わうことができます。
北川村「モネの庭」マルモッタン(高知県)
