香川県小豆郡小豆島町にあるマルキン醤油記念館は、かつて実際に使われていた醤油蔵を活用し、醤油づくりの世界に触れられる場所として親しまれています。瀬戸内海の穏やかな気候と豊かな自然環境に恵まれた小豆島は、古くから醤油づくりが盛んな地域として知られており、その伝統が今も大切に守られています。館内に入ると、まず目に飛び込んでくるのは、黒塗りの木造建築とその重厚な梁。かつての職人たちが使っていた道具や桶がそのまま残されており、醤油がどのように造られていたかを想像しながら歩くことができます。
展示室では、古文書や写真を通して、島の暮らしとともに歩んできた醤油づくりの歩みを感じ取ることができます。また、木桶や圧搾機など、昔ながらの道具に実際に触れられるコーナーもあり、当時の作業の様子がより身近に感じられるでしょう。天井から差し込むやわらかな光が、木の香りとともに館内を包み込み、時が止まったような感覚に包まれます。中には、昔の映像や模型を交えた紹介もあり、大人から子どもまで飽きずに過ごすことができます。
また、併設のショップでは、マルキン独自の製法で作られた醤油や関連商品が数多く揃っており、お土産としても好評です。特に人気なのは、ここでしか手に入らない限定商品や、醤油ソフトクリームといったユニークな味覚体験です。風味豊かな小豆島の恵みを感じながら味わう一品は、旅の思い出に深く刻まれることでしょう。
周辺にはオリーブ畑や海沿いの道もあり、散策とあわせて訪れるのもおすすめです。小豆島町ののどかな風景とともに、昔ながらのものづくりの息吹に触れることができるマルキン醤油記念館は、香川県を訪れた際にはぜひ立ち寄りたい場所のひとつです。日常の喧騒を離れ、木の温もりと発酵の香りに包まれながら、ゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
マルキン醤油記念館(香川県)

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