大阪府吹田市に位置する「ニフレル」は、エキスポシティ内に2015年に開業した、新感覚のミュージアム型施設です。大阪万博記念公園のすぐ隣にあり、大阪のランドマーク的存在である太陽の塔とも近接しています。従来の水族館や動物園、美術館といったジャンルを超えた展示方法を採用しており、「感性にふれる」がコンセプトとなっています。運営を担うのは、海遊館で知られる株式会社海遊館で、海のいきものたちを深く理解するための新しい試みとして誕生しました。
この施設では、「いろにふれる」「わざにふれる」「すがたにふれる」など、テーマごとに空間が分けられており、それぞれのゾーンで異なる生きものたちとの出会いが待っています。水中の小さな生物から、ホワイトタイガーやカバといった陸上の大型動物、さらにはインコなどの鳥類まで、展示されている生きものは非常に多様です。特徴的なのは、動物たちが檻の中ではなく、あたかも来館者と同じ空間に共存しているかのように見せる演出で、まるで自然の中を歩いているかのような体験ができることです。特に「うごきにふれる」ゾーンでは、自由に動き回るワオキツネザルやモモイロペリカンに出会うことができ、動物たちとの距離の近さに驚かされます。
また、展示の随所に映像や音、光の演出が取り入れられており、視覚や聴覚にも強く訴えかけてきます。「つながりにふれる」ゾーンでは、プロジェクションマッピングを駆使した幻想的な空間が広がり、訪れた人々を包み込むような没入感を味わえます。ここでは単に動物を見るだけでなく、自分の感覚を研ぎ澄まし、自然や生命の不思議に改めて目を向けるきっかけを得られるでしょう。
館内は子どもから大人まで幅広い世代が楽しめるように設計されており、教育的な要素も多く含まれています。吹田市の先進的な都市開発の一環としても評価されており、エキスポシティ全体とあわせて訪れることで、一日を通して多彩な体験ができるスポットとなっています。ニフレルは、単なるレジャー施設を超えて、生命と感性にふれることができる、現代ならではのユニークな空間として注目されています。
ニフレル(大阪府)

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