長野県上田市にある上田城は、戦国時代の名将・真田昌幸によって1583年に築かれた城として知られています。この城は、徳川軍を二度にわたって退けたことでその名を高め、真田氏の智略と勇敢さを今に伝える象徴的な存在です。とりわけ第一次と第二次の上田合戦では、圧倒的な兵力を誇る徳川軍に対し、わずかな兵で果敢に戦い抜いた真田軍の姿が語り継がれており、多くの歴史ファンの関心を集めています。
現在の上田城は、明治時代の廃城令によって一度取り壊されましたが、その後一部が復元され、城跡公園として整備されています。訪れる人々をまず出迎えるのが、復元された東虎口櫓門です。この門をくぐると、広々とした敷地内に櫓(やぐら)が建ち並び、当時の面影を感じさせる静かな空間が広がります。周囲の堀や石垣も良好な状態で残されており、城郭の防御構造を目の当たりにすることができます。
城内には真田家に関する資料を展示する博物館があり、武具や古文書などを通して、戦国時代の上田の様子を知ることができます。また、春には桜が咲き誇り、多くの花見客でにぎわう場所でもあります。秋になると紅葉が美しく、四季折々に異なる表情を見せることから、地元の人々のみならず県外からの旅行者にも人気です。
さらに、敷地内には真田神社があり、真田一族の功績をたたえた神社として多くの参拝者が訪れます。合格祈願や勝負運の向上を願う人々にとっては特別な場所となっており、お守りや絵馬もここならではのデザインで楽しめます。
上田市の中心部に位置していることから、アクセスもしやすく、周囲には温泉地や信州名物を楽しめる飲食店も豊富にあります。歴史と自然、そして地域の文化が調和した上田城は、長野を訪れる際にはぜひ立ち寄っていただきたい場所のひとつです。
上田城(長野県)

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